今から15年ほど前僕はホストクラブに勤めてました。
スカウトで入りました。
しかも、一年くらいやって辞めたのでお前なんかに何がわかるんだ?
と言われたら勘弁してください。
僕はでもホストをやる前から気になっていた事がありました。

ホストの看板に書かれてる決してカッコいいとは言えないホストは本当にモテるのだろうか?

 


何故ロン毛の顔ブツブツがモテるのが人気の理由を知りたい。


ロン毛で顔もそんなかっこよくない人達が売り上げ一千万円突破など書かれている。
当時失礼だがなんであいつがモテるんだ?と本気で思ってた。僕はホストをやる前モテる奴のイメージというのが女っぽくて、ジャニーズっぽい奴がモテるみたいなイメージがあった。
しかし、当時ホストにいるのがプリン状の髪色の顔色の悪い顔ブツブツのお兄さんのイメージが強かった。

僕は、どうしてこいつらがモテるのか?と思ってた。




とりあえずホストの仕事をしてみることに。



そんなこんなで僕は入店したが想像通りのロン毛がうじゃうじゃしてた。
予想どおりというか正直全くかっこよくなかった。
そして、彼らは皆自分の事をカッコいいと思っていた。
なんとなくだが裏で悪い事をしてダマして女性にお金をとってるんじゃないのか?と僕は考えた。
あんなカッコ悪いのが売れるわけがない。
しかし、事実は違った。皆モテモテだった。 

何故?何故?意味不明現象勃発!



店にはもちろんイケメンもたくさんいる。爽やかでカッコいいのもゴロゴロいる。
当然お客さんにもカッコいいね!と言われる。
しかし、プリン状の髪色のかっこよくない奴も同じように評価されてるのだ。
どういうことかというと新規できたお客さんが帰るとき気に入ったホストを選んで電話番号を交換するという事をうちでは、やっていた。
当然女の子は自分のタイプを選ぶはずなのである。
普通絶対一番カッコいい奴が選ばれる。
しかし、結果はほぼロン毛が勝つのである。本当に僕は意味がわからなかった。
どんなファッション誌を見ても女性の嫌いな髪型はロン毛だし、清潔感がない人はNGというのが定番である。
しかし、彼らは清潔感ない汚いロン毛なのである。 
しかも相当モテる。偶然ではなく、彼らはNo.に確実に入る実力者なのである。



恐るべきモテ具合!しかし何故?理由が知りたい。


この話をみんなにすると水商売は所詮水商売っぽい感じを好きになるんですよ。
とか言うが違う。これは断言できる。
爽やかなジャニーズがロン毛と女の子を争ったら確実に負ける。
僕はこのことが気になりロン毛の指名客にどこがいいのか聞いた。
そうするとほぼ80パーセントのお客が顔は好きじゃないという。
じゃあ性格なのか?と聞くと「あいつムカつくんだよねー。」 という。
はあ???じゃあ何がいいの? 
僕は本当に混乱した。
ロン毛はミーティングなどで偉そうな事をガタガタ言っていた。
全然いい奴じゃなく、しかも超ナルシストだった。
はっきり言ってどっかのファッション誌のこんな奴は彼氏にしたくない条件にピッタリ当てはまりそうな奴だった。
しかも、彼は努力をしてると自分でも言ってミーティングで偉そうな事を散々言ってたが特に何をしてる訳でもなかった。
それが余計ムカついたのだが彼は天性のモテ男なのである。


ロン毛のいいところを探してみる。


社長はよく相手のいいとこを盗めと言っていたのでそのロン毛のいいとこを必死で盗もうとした。
数ある男達の中から彼が選ばれるのはなんなのだろう???
ある重大な事が一つわかった。
ロン毛と女性が話してる時非常に楽しそうなのである。
因みに僕があの世界に入り一つわかったのが
女性と、ずっとしゃべるのは相当難しいのである。
まず、本来友達でもなんでも仲良くならないと喋れない。
それを初めて会った人が楽しく話すなんてのはかなり難しいのである。
ロン毛はとにかく話す。
多分24時間どんな女性とでもぶっ通し話す事が可能だ。
そう考えると恐ろしい才能だ。
当たり前だがどんなにカッコいい奴でも仲良くならなければ恋愛に発展することはない。
もっというとすぐ仲良くなれたらそっちの方が喋りやすいとなるに決まってる。
よほどのルックス至上主義ではない限りロン毛が勝ってしまう。

ロン毛が何故モテるか理解した。

よく町でブサイクと超美人が付き合ったりしてるがまさにそれこそ仲良くなれる才能がもたらした結果だ。
ホストに顔は関係ないというのはそこである。ロン毛の不細工は女性と仲良くなる力が桁違いにうまいのだ。


現代のホストクラブはルックスが良い奴が上にくる感じがする。



因みに昔はネットが発展してなかった。
その為にロン毛が勝てたというのが大きい。
僕がやっていた頃は有名ホストと言っても雑誌に掲載される程度だ。
その程度の差しかつかないからロン毛が恋愛で勝てたのだ。 
どういう事かというとイケメンの雑誌に載ってるホストとロン毛のブサイクを対決させた時、ロン毛のブサイクの中身とトーク力が上だったら絶対にロン毛が勝つ。情報が少ない時代だったらルックスの良し悪しくらいの差しか出ない為その店での接客で勝てたりする。


現代のインターネットやインスタはその人のイメージを決めてしまうツールになった。



これだけインターネットが発展するとその人の顔も性格も店に行かなくてもわかってしまう。
僕はこれではロン毛のブサイクが勝てなくなるのでは?と思っていた。
ある時昔一緒に働いていたホストと偶然会って話をしたがやっぱりそうだった。
今ホスト業界で一番の評価はInstagramらしい。
フォロワー数が大事らしく、皆フォロワー数を稼ぐのに相当頑張ってるらしい。
要はフォロワー数が多ければ指名数も比例するのである。 
Instagramというのは最近僕も始めたが写真の出来で決まる。
要はイケメンや興味があるホストならフォローする。さらにニコニコ動画などで番組をやるホストもでてきてる。

ロン毛は不利な時代突入。




そうなると店に行ってももうすでに最初からInstagramを登録したり番組を見てるお気に入りホストを選ぶ確率が非常に高まる。
店に来るまでに誰を指名するか決まってしまっているのだ。 
現代のホストは接客だけを頑張るのではなく、Instagramやブログをしっかりやらなければ売れないのである。トーク力や接客がよければ売れる時代ではないのだ。


ロン毛のホストが教えてくれた事。



 僕はあのホスト時代ロン毛の先輩から本当に大事な事を教わった。
当たり前なのだが女性に対してしっかり接客して仲良くならねばならないという事を。
ルックスを逆転させるには、カッコいい奴より先に仲良くなり女性の心を捉えるということを。


現代の恋愛でもやはりネットが強いのかもしれない。


最近彼女が出来ない奴が多いと聞く。ネット社会があまりに情報がありすぎてしまうのだ。
ニュースなどでもやってるが最近恋人などがいない若者が増えてるのは別に無理に恋人を作らなくても自分の好みの相手とアクセスするツールがあるから別に無理に恋人を作らなくても良いと考えてるのかもしれない。


ホストが教えてくれた恋愛の基本原理



まとめると恋愛はスポーツや勉強と同じく勝ち方というものがある。
例えばサッカーをしていて当然足の速い奴はサッカーに有利だろう。ここでいう足の速い奴は顔が良い奴の事だ。だからそこで足の速い奴と勝負してはいけないのだ。ドリブルやシュート力を磨くのだ。ここでいうドリブルやシュート力はトーク力や接客術である。
現代はネットがあまりにも普及しすぎているがそれに合わせた恋愛をしなければならない。もし彼女が欲しい人などはやはり今の時代に合わせ努力するしかないのである。