ライジンをテレビで見ましたが格闘技大好きの僕が途中で見れなくなるくらい面白くありませんでした。
ライジンはPRIDEのコンテンツを非常に似せようとして努力していますが全く面白くありません。
そこで、僕は何故テレビ格闘技がこれほど面白くなくなったかその理由を考えてみました。



視聴率至上主義のテレビ放映に格闘技が合わない。


格闘技をテレビでやろうとするとどうしても、視聴率を優先させます。そうすると、コアなファンが見たかった試合をスルーしたり、どうでもいい芸能人が試合をしたりするのをピックアップしたりしなければなりません。それなのでテレビでやると全く薄っぺらな中身のない何を目指してるかわからないコンテンツになります。大衆受けを狙って格闘技を作ると芸能人やタレント、オリンピックのメダリストが目立ってしまって何を見せたいのかわからなくなります。PRIDEはしっかりとした基盤ができていた為クロアチア人とロシア人の闘いをゴールデンに放送しても大人気というコンテンツになってましたが土台も出来ないで芸能人やタレントを起用すると何をしたいのか分からないコンテンツになってしまいます。それが一番のrizinのつまらないところです。




世界最強と名乗る事が出来ない。


今ライジンに出てる格闘家は世界最強ではないのです。
残念ながら総合格闘技の全階級の世界最強はUFCにあります。
それなので例えばクロングレイシーは今ライジン無敗であの川尻選手も倒してるので今のところ世界最強感がありますが
UFCではマクレガーにもアルドにも勝てません。それなのでイマイチ白けるのです。
どんなにクロンが半端ではないとしてもUFCでは無理だろうとおもってしまうのです。
ただ彼がライジンでずっと無敗でいてカリスマ化して世界のファイターから狙われる立場になればよくなるかもしれませんがライジンにいる以上まだまだ感が強いです。

世界最強のファイターをライジンに連れてきたら?


例えば絶対こないでしょうがコナーマクレガーという2階級制覇のチャンピオンがライジンに来たとします。しかし、僕は人気は出ないと思います。
コナーマクレガーが人気があるのが皆今までUFCで恐るべき強さのコナーマクレガーをしっているから応援してるのであって他団体に行ってストーリーを一から作るのは難しいとおもいます。
例えば名須川やキザエモンを使って視聴者を取り込もうとしてますがあびる優の音声を拾ったりしてますがこういう事やると、余計コアな総合格闘技ファンが嫌になってしまいます。
また、名須川も元々はキックのファイターなのでそれを総合に連れてきてもミルコのような活躍はとても無理です。

何故PRIDEは世界最強と名乗れたか?ヘビー級の存在が大きい。


PRIDEの時代もUFCはありましたが今より人気はなくUFCよりPRIDEの方が強いと世界中から思われていました。
その中でミルコやシウバなどPRIDEのリングで英雄になっていく姿を見ていくうちに皆ハマっていったのです。
ヒョードルなど現在負けても実は今でも世界最強なんじゃないか?と思わせる幻想感があります。
それと、プライドが人気あった理由の一つにヘビー級が充実していたところがあります。やはり、格闘技はでかい男が殴り合うから面白いのであって、UFCにヘビー級を根こそぎもっていかれた結果その辺にいそうなヤンキーのあんちゃんみたいな体系の殴り合いは迫力ありません。
でかいヘビー級があったからこそ軽量級の五味が輝いてました。rizinはヘビー級もやってますが、あの世界最強感が全くないトーナメントは全く乗れません。


僕がPRIDEを見始めた理由とハマった理由。ファイターの魅力を引き出すのが抜群の演出。

最初見たのはシウバとジャクソンが言い合いをしてるのをたまたまテレビで見た時です。リング上がパニックになっててなんだかよくわからない事やってるな!と思いました。
それより気になったのがシウバの後頭部にタトゥーがあってこの人はなんなんだろ?
とシウバの姿に興味を持ちました。それで、ある時友達の家にPRIDEのビデオがあり、シウバについて友達が非常に詳しく熱く語るので自分でも見るようになって好きになっていきました。
そして佐藤さんのプロモが物凄く面白くてハマりました。シウバという全く違う国の文化の異国のファイターに感情移入させるというプロモは凄いと思いました。

シウバのどこが魅力なのか?rizinで第2のシウバを作り出せない理由。


一番は負けた事がないという事。絶対王者ということです。
PRIDEのオープニングにもありましたがそれがヒーローなんです。
絶対に負けないのでひょっとしたら負けるのではないか?というところが魅力なのです。
ジャクソンとの2度目の対決は本当にヤバいと思いましたが最後がヒザ蹴りで勝ったので感動しました。
それも、ジャクソンという世界最強感のあるファイターを呼べたからです。
今のrizinで例えばクロングレイシーを倒せそうなファイターを探し出そうなんてそんなお金も力もありません。

シウバが負けて魅力が落ちたのか?


シウバが最初にPRIDEで負けたのはマークハントでした。その次にアローナに負けました。しかし、その後ショーグンという同じジムのファイターがでてきてシウバが負けてもPRIDEのストーリーがでてきました。それなのでシウバの魅力が落ちることはありませんでした。
ヒョードルも負けてもショックでしたが彼が負けても昔の思い入れがあるので今試合をしても見てしまいます。つまり、それほど熱い闘いをプライドは提供してたのです。
負けたら終わり。もしくは負ける事が想像出来ない。そんな幻想をプライドの世界観は作りだしていました。

PRIDEでの活躍をしってるからUFCに行っても感情移入できた。


PRIDEが潰れてミルコ、ノゲイラ、シウバ、五味がUFCに行ったが彼らが勝てるかどうかその頃も興味シンシンだった。
その時思ったのが別に戦いの場がUFCでも本当に好きなら見てしまうのである。
あのPRIDEで活躍していた選手がUFCで戦ったらどうなるかワクワクして見ていた。プライドは最高の選手を贅沢に使い、日本人にわかりやすい形で格闘技というコンテンツを作っていたのです。世界で一番を目指すゴツい男達が殴り合うのです。人気が出ないわけがありません。

rizinもその路線でダメなのか?


まず、ファイターがいない。ほとんどがUFCか最近ではベラトールに強くて有名なファイターがいます。例えばrizinのスポンサーに物凄い金持ちをつけて選手を全部もってくれば面白くなるかもしれませんが日本でやってもマーケットの大きさなど無理があります。やはり、現在はアメリカが総合格闘技ではトップです。
それなのでrizinではrizinらしい闘いをと言いますが所英男選手など人気はあるのですが何の為に闘うのか?何を目指してるのか?
が全くわからない為にただ戦ってるというだけです。それなのでどこでどう感情移入していいかわかりません。

もう日本で格闘技はやめたほうがいいのかもしれない。


僕はPRIDEが潰れてUFCが買い取った時PRIDEファイターを全部持っていき無残にも敗れるところをみていてPRIDEファイターはUFCで通用しない現実をまざまざと見た。
他の格闘家は否定する人が多いが金網
PRIDEのリングで戦った男達が金網に慣れるのは相当難しい。
それで古き良き時代を求めるかのようにライジンはリングでやってるが正直何を求めての戦いなのかわからないのである。
世界一を目指す訳でもなくライジンの目指すべき方向がわからないのである。
だから面白くないのだ。
確かにミルコやシウバが帰ってきて戦うのは少し懐かしいがあの頃の興奮はなく懐かしいという目でみてしまう。もうシウバは絶対王者ではなく仮に負けても緊張感が全くないからだ。
もしくは、堀口選手や川尻選手も戦っているが何を目的に戦ってるかよくわからないのであの頃の興奮がないのである。基本負けてもどうせまた出てくるんだろうなと思ってしまうから面白くない。

結論としてテレビ格闘技ライジンはどうしたら良いか?


生意気言うと目指すべき方向がよくわからないでやってるので盛り上がらないとおもいます。
例えば所選手みたいにキッドと戦いたいとかそういうのがあってみんながみたいカードに価値を持たせないとダメだと思います。
それの手取り早い方法が世界最強を目指すという事なのでUFCという世界最強を決める舞台があるので難しいのかもしれません。それに、仮にミルコやシウバを倒す新たなファイターをライジンで発掘したとしてもファイターはギャラの高い他団体やUFCに行ってしまうとおもいます。
僕の素人意見から言うとUFCがある以上テレビで格闘技をやるのはかなり難しいと思います。それと女子格闘技は個人的に全く面白くないのでやめるべきです。
この間あまりに女子の試合が多すぎて不快に感じました。高田延彦の女の中の女達〜みたいなのも嫌でした。
男子でいえば例えばライジンに魔裟斗のようにカッコよくて強い男の子が現れれば話はまたかわりますが強いカリスマ性を持つキャラが現れないと厳しいと思います。
どうせならベラトール対抗戦あたりやってみてもらえたら面白いような気はしますね。まあ一般にはよりうけないでしょうけど。

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
2006-12-22